長野県塩尻市でこだわりのギター製作を行う有限会社ティーズギター

魁!!ていずぎたあ~回想編~

前略、オフクロ様
いかがおすごしでしょうか?

みなさんは1本目に購入したギターを覚えていますか?
私の1本目のギターは、中学2年生の秋に4万くらいで購入した某有名メーカーの入門ギター
(シールドも小型アンプもチューナーも教則本もついた入門セット)でした。

ipponme_2

 

 

 

 

 

 

時はまさに世紀末前、まさにヴィジュアル系全盛期の時代。
今は亡き「BANDやろうぜ」の広告が目に留まった若かりし頃の私は、
見た目で判断して即通販購入。

ある日、友人から「おぬしのギターは弦高が高くねぇ?」と言われ
測ってみたら12Fで4mm以上ありました。
それまで何故友人は小指で押弦できるのか疑問に思っていました。
むしろ小指は使わないものだと思い込んでいた自分には衝撃でした。

すぐさま近くの楽器屋に持っていき調整をお願いしたところ、
「ロッドが空回りしてしまって調整できない」
とのこと(ToT)。

~そして10年の月日が流れた~

20歳も過ぎたある日、実家の物置からこのギターが出てきました。
試しに分解して塗装を剥がしてみることにしました。

板にペーパーを貼りつけて地道に削っていったところ、印刷木目の部分までたどり着きました。
今では4万台のギターでも薄いメイプルが貼ってあるものもあるかもしれませんが、
当時は当然印刷です。
この頃既に別のギターを持っていたので、

「俺の1本目のギターは何材なんだ???」

「木地を見てもわからんかもしれんが、何の木なのか見たい」

という衝動に駆られシャコシャコ削り続けると、

なんと!!
木目がない!!
(゜△゜;)

よーく見ると

オイオイこれMDFじゃなかろうか...。
俗にいう おが屑圧縮材 というやつです。

今のご時世、環境破壊やら何やらで おが屑圧縮材 の方がエコエコアザラクなのかもしれませんが、
自分的にはショック大でした。

現在仕事で材を削るとき、特にホロウボディなど削り量が多いものの場合などには、人知れぬ罪悪感に駆られます。
年々ギターに使われるようなサイズの木材は減少傾向にあり、樹種によっては値段も高騰しています。

mori

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の数倍生きた命を加工する職業に就く者として、常に木に対する敬いの気持ちを忘れてはいけない
と改めて思いました。

というわけで、現在の「超個人的ハニー・ロースト・ピーナッツ ランキング」

1位 オーバーシーズ
2位 ダークホース
3位 ラッキーゴール

hrp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以上、ホリケンでした。